更新日: 2014/05/26
1〜3巻までまとめて、その後4巻って感じ。
ワシとしては『ちはやふる』といえばやっぱり落語の『千早振る』なのですが、こちらは競技カルタのお話。落語の元ネタの方ですな。
ちはやふるについてはネットでちょっと見かけていたのですが、この作者トレース疑惑の人だったんだ。なるほど。スラムダンクをもとにしたと言われている絵をみたけど、あれはひどいね。でも、そーゆー少年マンガ誌を見て研究しているのでしょう、素早くカルタを取る描写はなかなかうまい。少女漫画でこーゆー描写はどうしてもいまいちだったりするけど、いいっすね。
小学生の頃の千早と、高校になってからの千早の性格が一致してなくてちょっと理解に苦しんだり。あんな雑草みたいな子だったのが、高校になって天才肌で繊細な子になってるんですよ。中学の頃はみんなで一緒にかるたやるという経験をしていなくて、さびしかったのかもしれんね。よくわからんけど。で、高校になってから仲間と一緒にやることになるんだけど、変に背負ってしまっていたりするんだよね。なんでこう背負い込むのでしょうか。ま、そうしないと真島の存在価値があまりなくなってしまうからなんでしょうかね。それもまた微妙だな。
ひとまず継続購読します。
最初アニメから入ってしまいました。川澄綾子が姉御役、能登麻美子がエリィ役と、それぞれいつもとは違う芝居を聞くことができて、かなりお得。佐藤利奈が意外とうまい。水島努がエグい。あ、それはいいとして。
画力は3巻4巻が圧倒的にいいですね。かわいいときのぷにえの目が3巻以降で変わっている。少女漫画風、劇画風、SDと、そのシーンのテンションに応じて自由に画風を変えているところはすごい。3巻4巻はべた塗りでの逆光のシーンをかっこいいところで使おうとしている意図が感じられて、サンタさんにプレゼントをもらって「ありがとうございました」といっているシーン、人間魚雷が爆発するシーン、プリンセスキャノンでUFOを打ち落とすシーン(*1)がいい感じ。
印象に残った話とか。
Zは知らんしファーストだってダイジェストぐらいの知識はあるけどニュータイプの話が出てきてからドン引きしてしまったワシですが、やっぱりカイはかっこいいと思うのよ。皮肉屋な彼だからジャーナリストになるというのはやっぱりそうかなぁって思えるし、カイがあの一年戦争のあとどんなことを考えてジャーナリスト活動をしていたのか掘り下げていったのがこの作品なんだと思います。Zの劇場版を観て、もう一度読み返すと、またおもしろく感じるところが増えると思うので、時間をみて。
それにしても、こんなに作者や担当が制作話をしている作品も珍しいのでは?それともガンダムものではこんなノリがデフォルトなんでしょうか?
百合とかレズビアンとか、たぶんそのあたりが話題になっているのではと予想しているのですが、個人的には主人公があまりにも自意識過剰で自己顕示欲が高くて、自己愛が強い人だなと感じました。それらをあまり外には出してないけれど、内面ドロッドロの人だよ。いろいろあったにせよ、あまり共感できないキャラだ。
自分が好きだから、「他者」である男性一般に対して嫌悪感を感じて、それで同性愛に走るという、そんな感じなのでしょうか。あまりいいパターンじゃないなぁ。節子さんとの関係も慰め合っているだけって感じだし。さらにいうと主人公は所有欲まで強いし。
そんな感じで、主人公のエグさにちょっと辟易しています。それとも最近のワカモノはみんな自分を褒めてほしくて、こんな感じで寂しいのでしょうか。多かれ少なかれあるのかも知れんのですが、こんなにひどいのか?
ま、この作品では、ヤローに対してもいろいろ批判があって、「男は服なんて見てませんよ」は名言。名言だけにエグい。
あ、2巻最後のオチは「なんだよそれー」という声が多いようですが、ワシは比較的すんなり受け入れられました。でも結局慰めてもらっているだけにしか見えないです。そーゆー意味でだめだとは思いますけど、結局主人公がその程度の人なので話としてはOKでしょう。
いろいろエグいのですが、そのエグさを楽しむ作品なのでしょうな。たぶん。ということで続きも読む予定。